ご相談者
名前 | 山田 宏二さん(仮名) |
---|---|
紹介 | 当時39歳 / 男性 |
お住まい | 枚方市 |
物件 | 枚方市中古分譲マンション |
ご職業 | 工場勤務 |
残債務 | 三菱UFJ住宅ローン保証 17,500,000円 枚方市 134,500円 管理費等 156,200円 |
収支のバランスが取れていない状態で無理な住宅ローンを組んだため、住宅ローンを滞納により債権者に競売を申し立てられたが、入札間近で仲介で買い手がついて競売を避けた事例(令和2年12月解決)
経緯と相談内容
大阪地裁の公告により競売を申し立てられた枚方市の分譲マンションに弊社営業が資料を当該マンション号室の集合ポストに投函したのは令和3年9中旬でした。数日後に当該号室マンション所有者である山田さんから連絡があり、枚方市で面談を致しました。
山田さんは独身で工場勤務ということでしたが、住宅ローンを滞納して競売にかかった今は任意売却で家を売却し、引っ越し費用で勤務している高槻市の工場の近所に引っ越しをしたいということでした。
私はなぜか不自然さを感じましたが、本人の希望通りにしようと思い、入札までに仲介で一般の方への販売を開始致しました。
ご相談者の希望
1、競売を回避したい
2、引っ越し費用を捻出したい
3、固定資産税などの滞納した税金を全て払い終えたい
任意売却の流れと結果
コロナウィルスの影響は少なからず不動産流通業にも波及し、販売は開始したものの一般の方の内覧はほとんどない状態が2カ月は続きました。
居住中の内覧だったため、売主の山田さんには協力して頂きましたが、買い手がついたのが11月下旬ということで、売主には精神的にご負担をおかけしたことを申し訳なく思いましたが、何とか決済できそうなので山田さんも喜んでくださいました。
そして12月中頃に決済終了して弊社のあっせんで行先の確保も何とか出来ました。行先のあっせんは大変で、住宅ローン滞納という金融事故を経験された方は賃貸の審査が厳しく、入居拒否されることがあります。その限られた物件の中で山田さんには何とか満足した物件を選んで頂きました。
現在
山田さんとはしばらく連絡を取っていませんでしたが、しばらくして私が一度ラインで連絡をするとラインでこうおっしゃっていました。
「住宅ローンは正直しんどかった。今の家賃は楽で良かった。」
最後に
最初に私が感じた不自然さの答えを山田さんは上記のラインで答えてくれました。
そうです。当初山田さんの収入を詳しく聞かなったのですが、山田さんは身の丈に合っていない分譲マンション最上階の部屋を住宅ローンで購入されて最終的に競売にかけられ、引っ越しを余儀なくされたのです。
大きなお世話と思われる方もいらっしゃると思いますが、いくらいい物件を持っていると言えど、債務超過の状態では不動産は「資産」ではなく「負債」です。
夢のマイホームですが、収支のバランスを考慮して物件を選んで頂くのが一番賢い不動産の買い方だと思います。